讃歌 - ミューズの神々に -



讃歌 - ミューズの神々に -

詩 R. ヘリック

訳詩 森 亮

気高いお姿をなんと言つて讃へよう、

湧き出る才知の泉のほとりに坐つて

思ふさま手に掬び、喉を潤すあなたがた。

 

栄光につつまれてこの礼ひを受けられよ、

わたくしをいつも励ましてくださる九人、

美しく乙女さびていらるしやる神々よ。

 

いみじさは魂をも蕩らす歌の調べを

竪琴の絃に合はせてわたくしが

歌ふすべ歌ふたくみを、お授けください。

 

あなたがたを讃へて歌ひ参らせますほどに、

僧形のわたくしの頭にも冠らせてください

月桂樹の緑葉を、わたくしが世を終わるまで。

 

(※下線部分は作曲されていません)

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【収録情報】

2023年5月

ソプラノ:清水理沙

ピアノ:髙田恵子

収録協力:グラフィックデザイナー 髙木龍之介

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【宮本益光コメント】

私の指導する生徒たちが「コンサートをするので、全員で演奏できる曲を書いてくれ!」と歩きながら、軽々しく依頼してきやがって、でも嬉しくなって書き上げたのがこの作品です。最初は詩も書こうかと思ったのですが、へリックの詩に出会い…と言うより、森亮さんの訳詩に心打たれ、この詩に音楽を添わせてみたいと思いました。私の思考に神の存在はありませんが、私は生徒たちの豊かな音楽人生をいつも願っています。

 

初演は四重唱版でしたが、今回は独唱版初演となります (女声合唱版もあります)。ピアノは言うまでもなく竪琴をイメージしています。言葉の抑揚を活かしつつ、語る様子で旋律を綴りましたので、柔らかなレガートで流れをつくっていただきたいものです。

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【初演データ】

2023年3月23日 としま区民センター 小ホール

Sop.清水理沙 M.Sop.田辺 彩 Ten.栗田宰早 Bar.亀山泰地 Pf.古野七央佳

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